モンテ・クリスト伯

作:アレクサンドル・デュマ・ペール(フランス)
翻訳:山内義雄ほか大勢
岩波文庫ほか沢山

19世紀フランスの作家である大デュマには息子の小デュマがいて、二人ともアレクサンドルなので紛らわしいです。そもそも父デュマ、子デュマにすべきだったんじゃ・・・2世とかジュニアでもダメなんかな・・なんで大小なんだろ・・日本語って不思議。息子の小デュマの代表作は「椿姫」くらいですが、大デュマは、他にも「三銃士」とかヒットした作品がすごく多いので、ゴーストライターがいたとか、スタッフがいっぱいいた(まるで映画プロダクション?)とか言われ放題みたいです。
小学校の図書室にあった「巌窟王」を初めて読んだときも、相当ハマった物語でしたが、大人になって文庫で読んだら長い長い。でもやっぱり、あっという間に楽しく読んじゃいました。むしろ、児童向けの「巌窟王」は、どうやってあんなに短くできたんだろう・・と感心します。抄訳、削りの美学ですね。
外国作品は翻訳家で印象が変わってくるので、選択が難しいのですが、だからといって原語で読むなんて無理な話。英語でもよくわからんのに、フランス語なんて。私は最初に講談社文庫のを読んだので、新庄さん訳が印象に残ってます。
えーと、肝心のお話ですが、みもふたもない箇条書きにすると、、、
1)若き主人公エドモン・ダンテスが罠にはめられ土牢へ。
2)土牢で師となる人物に出会い、決死の脱獄。亡き師から莫大な財宝を相続。
3)罠にはめた奴らに近づき仲良くして弱点を探す。ひどい目にあったダンテスの容貌は別人になっていて誰も気付かず(かつての恋人だけは気付いたが黙秘)。
4)敵の弱点を突いた華麗なる復讐劇!
5)ダンテスと、ダンテスの味方だった人たちが幸せになる。
ある意味、勧善懲悪なんですが、なんといっても金の力が大きいですね~~それも莫大な。札束で相手の顔を叩くような印象も受けなくはないのですが、基本、敵の犯した他の罪を暴いてやっつけてますから、正当性もギリギリ?保たれております。敵が他に悪いところなかったら、どうするつもりだったんだろうと思いますが・・たぶんその役がアルベールだったんでしょうね。敵側で唯一いい人。あと、ヴァランティーヌもか・・でもヴァランティーヌはいい人通り越して天使のようですから、誰の敵にもならない。
ほかの登場人物も魅力的で、たくさんのお話がこれ一つにギュッと詰まってる感じ。だから読み返しても面白いんでしょうね。大衆的だろうがなんだろうが、面白いものは面白い。あと、ダンテスが幸せになりそうなあたりから一切書かれてないというのもいいのかも。不幸な部分と、努力して敵に復讐する痛快な部分で終了してます。やっぱり幸せな話はウケないからでしょか?


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント