天上の虹 1~23巻完結

作・画:里中真知子
講談社コミックスmimi→Kiss(文庫もあり)

日本古代史をテーマにした漫画の感想が、なんとなく続いております。前述の「日出処の天子」とあわせて読めば、飛鳥時代の日本史テストは怖いものなし?
この作品も長かったけど、めでたく今年で完結!里中先生、お疲れ様でございます。30年ですか・・すごすぎ。
持統天皇の少女時代からを描く、大長編。お飾りの女性天皇ではなくバリバリ政務を行い、まさしく「女帝」と呼ばれるのがふさわしい持統天皇。天智天皇の娘で、天武天皇の妃でもあります。姉妹で、父の弟である天武天皇に嫁いでいるんですよね。近親婚が多いし、妻や子供が大勢いるから訳がわからなくなる・・・皆さんどこかでつながってるから、義理の兄弟や親子だらけ。それから、めちゃくちゃ早婚!いくらなんでも14歳とかで結婚して母になりたくないよう!信じられん!う、話が逸れた。
お話は、大化の改新あたりからです。このころの持統天皇は、まだ讚良(うののさらら:漢字が出ない)という名の可愛い少女。さまざまな政変を経て、夫の死後、息子や孫の立太子に奔走する讃良ちゃん。目的のためには手段も選ばない女性に成長してしまいました・・・政治のために母を狂わせた父を恨んでいながら、同じような道をたどっておられます。この時代は政敵を殺して排除するくらいは、よくあることだったようですが、持統天皇は周囲から恐れられていたので、この時代の感覚からしても、やりすぎだった感が。しかし、讃良ちゃんの苦労が報われたのは数代で、天武系はまもなく途絶え、また天智系に戻ってしまうのでした。歴史って・・・まああ、なんだかんだいっても天智系の人たちも、讃良ちゃんや天武の血族なわけだし、いいじゃないんでしょうか。
キャラでいうと、実は中大兄が好きだったんで、あまり主人公にシンクロできず。讃良ちゃんが、父より母を、父より夫を味方してあげたいのは当然だけど、もう少しパパと仲良くしてあげて欲しかったかも。頭が切れて冷酷だけど寂しがり屋なところは、中大兄と讃良ちゃん、ソックリなんですけどね。
女性キャラでは額田王が好きでした。才色兼備の神髄。もともと歌人として有名なんですが、兄弟で奪い合いになってたなんて知らなかったですね。この漫画を読んだ後に、井上靖氏の「額田王」を読んで、やっぱり奪い合いになっていたので、素敵な女性だったんだろうな~とますます思ってしまいました。
この作品では、なかなか両想いでも一緒にはなれないカップルが多いので切ない。讃良ちゃんは相思相愛の夫婦でしたが、いつしか戦友あつかいされ、女性とは見てもらえなくなったような・・・これもまた、切ない。

天上の虹(23)<完> (KC KISS)
講談社
2015-03-13
里中 満智子

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