リョウ 1-13巻完結

作・画:上田倫子
マーガレットコミックス(文庫あり)
ネタバレあります。ご注意ください。

少女漫画で、時代物とか男女逆転はときどき見かけるのですが、これは発想がすごいと思いました。源義経の正体は女の子だった!という展開。これだけでも大変なのに、タイムスリップも絡んできます。
主人公は現代の女子高生「遠山りょう」。娘のりょうを交通事故で亡くした遠山一家は、樹海でみつけた身寄りのない女の子(=実はタイムスリップしてきた義経)の記憶を塗り替え、娘のりょうとして育てていました。
修学旅行先の京都で、りょうは義経を追ってきた弁慶と遭遇。これをきっかけに記憶を取り戻したりょうは、弁慶と平安時代へ戻ろうとしますが、このときの遠山一家の阻止が怖かった。警察官の父は銃を発射してくるし、祖父は剣道道場主で怖いし・・しかし、家族ぐるみで他人を娘に仕立て上げていたとは。りょうを愛するが故とはいえ、普通じゃないですわ。
最初はね、慣れない現代社会で、一途に義経を守る弁慶が少しコミカルで、コメディものかと思っちゃったんですよね。とんでも勘違い。
なんとか平安時代へ戻ったりょうと弁慶ですが、りょうの幼馴染の葵(男)、弁慶の現代での恋人虎子がついてきてしまいました。正直ちょっと足手まといな感じの二人です。
結局、虎子さんは道中に出会った木曽義仲の妻になりました(巴御前はどうなるのだ?)。葵は、りょうを守るため最後まで行動を共にしますが、義経を追討する頼朝の刃に倒れてしまいます。そして弁慶もやっぱり、義経を守って矢に射られ、命を落としてしまいます。うう、弁慶、好きだったのに本当に死んじゃうなんてショック。
細部は違うんですけど、大筋は史実通り。北条政子が死んだのは違うので、この辺どうなっちゃうんでしょうね。北条政権の存続に関わりそうですが・・・やっぱ、寡婦になった虎子さんが頼朝の後妻になるしかないですかね?
物語が進むにつれて、「教科書通りになったりしない!」と頑張っても頑張っても、史実通りの行動をとるしかなくて追い詰められていく、りょうと弁慶が可哀相で・・読んでてつらかったです。
ちなみに作中、りょうと弁慶はめでたく結婚し、男の子が生まれております。弁慶の忘れ形見となった子を「葵」と名付けて育てていましたが、頼朝の追手がかかり、ふたたび樹海を通って現代にやって来たりょう。今度は、最後の最後まで一緒にいてくれた配下の海尊(弁慶の幼馴染)と幼い葵が一緒です。
現代にもどって、りょうが遠山家に向かうのは仕方ないところ・・・ところが、今回タイムスリップしたのは、りょうが以前いた現代から10年過去にずれていたので、まだ生きている本物のりょうに対面してしまいます。車に跳ねられそうになる本物の「遠山りょう」を、とっさに庇って自分が跳ねられるりょう(義経)。ぎゃあ~!まさかの主人公が死んじゃった!
幼い葵は、遠山家のおとなりさん平賀家が引き取ることに・・そうです、りょうの幼馴染の葵は、りょうと弁慶の子供でした!もう、この最終回のびっくり続きのラストスパートには、もんどり打ちましたよ。読みながら、「ええ~!」「うそ~!」「いや~!」を連発して、家族にドン引きされた記憶が。
最後は、仲良く京都修学旅行にでかける成長して高校生になった本物のりょうと葵を見守る、出家したっぽい海尊で幕。1巻で「自分は両親の本当の子供じゃない」と打ち明けたり、終わりごろだけど「弁慶ってお父さんみたい」と葵が話すシーンが伏線としてあったので、最初からラストは決まっていたのかなと、ちょっと切ない気分になりました。
この作品は、平維盛ファンが多かったようなんですが、私の琴線には触れなかった・・なんでだろう。非の打ちどころない美しい貴公子なのに。とにかく一途に義経(りょう)を守る弁慶の方が好きでしたね~。

リョウ 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
集英社
2012-12-19
上田倫子

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