アーサー王の死

作:トマス・マロリー(ウィリアム・キャクストン編)
訳:厨川文夫・圭子
ちくま文庫

アーサー王伝説って、たくさんの小話で成り立ってるらしく、なかなか時系列でまとめて読める本がないのが悩みでしたが、比較的アーサー王が出てくる部分に絞って話が展開していくので、わかりやすいと思いました。魔法使いマーリンの話や、アーサーの女性関係(グウィネヴィアとの結婚)も書いてほしかったけど、それだと1冊にするのは難しかったのかな。
アーサー王とマーリンのやりとりが好きだったもので。いいコンビで、お互いに助けたり忠告しあったりして、面白かったんですが・・・
グウィネヴィアも、最初はちゃんとアーサーを愛してたようなので、そのへんも書いてほしかったなぁ。そんな彼女でもラーンスロットとの不倫に陥ってしまう。二人とも王のことは敬愛しているのに、王も二人のことを好きなのに、うまくいかない・・・王や騎士たちは知ってて見逃していた気もします。公になっちゃうと、王のメンツや規則があるから罰するしかないでしょ。不倫するなら、もう少し上手くやれよと頭にきちゃった私です。
どっちにしろ、グウィネヴィアとラーンスロットはどこまでも恋人同士で、もし夫婦になっても上手くいかないと思うけど・・・グウィネヴィアは気絶をよくする割には強すぎだし。彼女にひどい言葉を言われて、ラーンスロットは1回発狂しちゃってますからね・・・
フレブラの海斗くんじゃないですが、私もガウェイン郷が一番好き。ガウェイン郷はアーサー王のため醜女を娶るんですが、それは魔法で醜くされていただけで、本当は美女なんです。仕方なく娶ったものの、悲しくておんおん泣いちゃうところとか。結婚で魔法が解けて半日だけ美女に戻れたら嬉しくて、「自分と一緒の夜だけ美女でいて欲しい」といったり。妻が悲しげに「自分は皆に見られる昼に美女でいたい」と言えば、あっさり同意してくれたり。(この返答で魔法が全てとけて一日中美女に戻れてめでたし)。すごく素直で誠実で、女性に優しいんですよね。彼がもう少し早くラーンスロット郷と仲直りしてくれていたら・・と思わずにはいられないです。
あれ?アーサー王の話なのに、あれ?まあ、このように魅力的なキャラが満載なので、主人公かと思うアーサー王の話が意外と少ないんです。「パーシヴァル郷の話」、「トリストラム郷の話」・・みたいに、いろんな騎士の話が寄せ集めてあるから、この本のようにアーサー王の話だけをピックアップしてくれると、大変読みやすいです。
イギリスのどこかに、ブリテンの危機に蘇って助けてくれる王様が眠っている島があるなんて、ロマンチックですなあ

アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)
筑摩書房
トマス・マロリー

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