終わりのないラブソング 全8巻

角川ルビー文庫
作:栗本薫
挿絵:吉田秋生
「グインサーガ」や「魔界水滸伝」で有名な栗本先生ですが、ここではBL色の強いこの作品をレビューです。

挿絵を描いてる吉田秋生さんが好きで読み始めたのですが、ちょうど同じころにBANANA FISHを連載されていたせいか、主人公の二葉が英二を女顔にしたような儚い美少年です。相手の竜一は大人になったシンとそっくりです。え?シン×英二?(違)

とにかくビックリするほど不幸な二葉。不幸の度合いでいったら「二重螺旋」1-2巻あたりの尚人に相当するかと。
そんなつもりは全くないのに、そこに存在するだけで何故だか男を欲情させてしまう二葉。腕っぷしも弱く、諦め体質なので、いろんな人にドンドン犯られています。まだ17歳なのに、犯られた相手の数は「百人以上かな・・」という大変なことになってしまっています。

暴走族の頭である武司に無理やり「オンナ」にされてた二葉ですが、暴走族摘発の際に警察に捕まり少年院送りになってしまいます。少年院では、皆さんの公衆便所扱いでしたが、ある日入所してきた竜一という893の匂いぷんぷんのヤバい奴が少年院のボスに君臨。それからは、ボス専用の便所になります。ノンケで外界では女に不自由したことがない竜一は、入所中限定の便所としか二葉を見ておらず、むしろ蔑んでいたのですが・・・
「自分は男」だと自負して姫扱いにも公衆便所扱いにも憤りを感じている二葉は、「体は好きにされても、心だけは別」という謎の気概を見せております。しかし実は1巻から同級生の勇介くんに恋心を抱いており、竜一といたしている最中に、思わず勇介の名前を口走ってしまうんですよね。途端になぜか急に不機嫌になり、態度が激変の竜一。二葉のことは便所と思っていたはずなのに・・あれあれ?あれぇ?竜一、それはもしかして・・・KO・I?
そんな竜一の反応に、何故か二葉までも、あれあれ?あれえ?となっていき、身体から始まった関係の二人は恋心を自覚したとたんに指一本触れられなくなってしまったのでした。ええ~?もう、あんたたち極端すぎでしょ。初対面から、あんなことやこんなことを人目もはばからずにやりまくっていたのに?お互いに視線ひとつにもドギマギし始めるあたり、読んでてもう、切な萌えで吐きそうでした。
二人がやっと両想いを自覚して、いよいよこれから!というときに、竜一は違う少年院に送られて行方不明になり、しばらくは出所した二葉と周りの人達の話が続きます。なぜか二葉の周囲の人々も背景が真っ暗で、読んでて鬱になりそうな展開のため、3巻あたりからは読んでてつらかったなあ。もはやBLじゃない気がする・・と思っていたら、竜一が脱走してきて二葉と会うことができました。やっと両想いエッチが読めてご馳走様~と喜びましたが、その後、竜一に囲われて過ごすようになった二葉は気概もなくなり、生ぬるい終わり方になってしまったのが残念でした。

グインサーガとかも終盤は非難轟々だったし、栗本先生は最初にファンを夢中にさせておいて放り投げるタイプであられたのかもしれません。それにしても早逝されたので、未完のものもあり大変残念です。。
栗本薫先生は、たくさんPNをお持ちなのですが、別PNの中島梓としては「コミュニケーション不全症候群」が有名でした。ひと昔もふた昔も前なので、最近のオタクな皆さんは知らないかもしれないなあ。オタクの心理を鋭く描写されていて、こちらも一読の価値ありですよん。

終わりのないラブソング〈8〉 (角川ルビー文庫)
終わりのないラブソング〈8〉 (角川ルビー文庫)




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